アクセサリ・陶磁器・雑貨の手作りユニット

うたかたファクトリー

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ひょうたん皿の本焼き準備

さて、ここまで幾ばくかの犠牲を乗り越えて、
3色2枚ずつ、計6枚はきれいに形のとれた、
ひょうたん皿の最後の作業。
この次は作品紹介でご紹介できるはずです。(できるといいな)

ヤスリがけと施釉をして、本焼き準備です。

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施釉にかなり悩みました。

この形と模様であれば、本来なら透明釉がけが美しいと思います。
しかし、今までの経験上、7割方ヒビがいってしまう可能性がありまして。
磁土の腰の弱さ、この薄さが釉薬の重みに負けてしまうんですね。
しかも今回は貼り込みで作ったため、土をあまり締めれていません。

すると消去法で、無釉薬か透明釉ふきがけとなるわけです。

2枚ずつあるので、1枚は透明釉、1枚は無釉とすることも考えはしました。
ただ、無釉であろうと、潜在的な気泡やヒビによって
本焼きで割れる可能性というのは結構あるのです。

つまり、成功が「透明・無釉・無釉」とかですと、揃いになりません。

攻めるか、守るか。

普段の私なら確実に攻めていたと思います。そういう性格です。
しかし今回は頼まれモノ。失敗するわけには行きません。
もう一度作りなおすには、先方が楽しみにしすぎています・笑

結局、全てを濃い目の透明釉ふきがけとしました。
無釉薬よりは表情があって面白いし、透明釉がけよりはローリスク。

 

1枚ずつでもいい、無事に出てきて欲しいな。
明日、本焼き窯入れです。ドキドキ。

ひょうたん皿のお渡し

先週の木曜日、無事に3色2枚ずつ、計6枚すべてが無事に窯から出てきたひょうたん皿を、打ち合わせついでに先方の会社にお渡ししてきました。

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社長がお忙しそうなので随分先かなと考えていたのですが、「連休明けすぐに持ってきて欲しい」とのことで、楽しみにしていただいていたのかなぁ、と嬉しく思いました。

結局自分ではきれいな写真も撮る暇もなくお渡しに行ってしまったので、その場で写真を撮ってきました。

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本来、自分ではもう少しクールな印象になるよう、細い線が少しだけ入るようなイメージで制作したのですが、焼きあがってみたらポップな感じになってしまいました……。でも、お皿をご希望なさっていた社長がポップな印象のものが好きなので、お気に召していただけたかな、と思います。

元々はお皿だけのご希望だったんですが、すぐに使っていただけるよう、お気持ちとしてアロマストーンとアロマオイルをセットでお持ちしました。

 

以前のアロマストーン完成の記事をご覧になった方は「あれ?」と思われるかもしれません。
アロマストーン自体は3枚全てに載るよう、3セットお作りしたのですが、先方の会長が「自分のデスクに置きたい」とのことで、1枚持って行かれました(笑)。ので、受付のものには2枚にアロマストーンが乗っています。

エレベータを降りてすぐ、受付の目立つところに置いていただいて、とても嬉しい限りです。

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アロマオイルは私の知っている香りの中で、オフィスに漂っていてもおかしくないようフローラルな香りや甘すぎる香りのものは避けて、

  • さわやかな「レモングラス」
  • 落ち着いた「ローズマリー」
  • リラックス効果のある「ユーカリ・ラディアータ」

の3種類のアロマオイルを持参しました。

受付のお皿2枚にはローズマリー、会長のデスクにはユーカリ・ラディアータをお選びになって、さっそく使っていただきましたが、強すぎずほのかに香る、オフィスにはちょうどいい加減で、とてもいい雰囲気になったと思っています。

会長にはリラックスしていただき、お客様や業者の方には気分よくご来訪いただけましたら嬉しく思います。

鋳込みという手法の紹介

ずいぶん前に「新シリーズをやるかもしれません」とかって
鋳込み石膏型の記事をアップしたの覚えてる方いらっしゃるでしょうか。

えーっと、なかったことに。

まず「鋳込みってなに?」ってことを説明してなかったことに気づいたので
という体のいい言い訳。

先日ご紹介したカラフルフリーカップはこの「鋳込み」という方法で作っています。
鋳込みと言うと金属のをイメージする方が多いでしょうし
そのほうが有名ですが、陶芸にも同じ名前の手法があります。

今回はこの作品のメイキングをご紹介
……したかったのですが、写真が足りないので
同じシリーズの新作、「ロックボウル」でご紹介します。
(下の写真はまだ焼き上がってないので生土の荒い状態です)

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まず、鋳込みというのはざっくり説明すると
「器がすっぽり入る形の石膏型にどろどろの粘土(泥漿)を流し込んで
できた膜を器として整形する」方法です。さっぱり伝わらないですね。

まず、こういう石膏型があります。

2016-07-28 16.35.08

これは上から見た図でわかりづらいですが、泥漿の入口になります。

ここから泥漿を流し込んで、

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最初は表面張力的な感じに盛り上がってるんですが、
しばらくするとこう泥漿の量が減って膜ができてるのがわかると思います。

これは、「石膏型が水を吸う」という特性を活かしたものです。
どろどろの粘土から石膏型によって外側の粘土だけ水が抜けて
全体の容量は減って石膏型に沿って膜ができるんですね。

このくらい膜ができたら、中の泥漿を流し出します。
それで膜だけ残って、器の形になるわけです。

 

膜がある程度乾いて器の形を保てる程度の硬さになったら
型を外していきます。

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これが底と半分だけ石膏型をはずした状態です。
胃袋みたいのができてますね。
これが膜なので、中が空洞です。

 

完全に型を外すとこんな感じ。

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入り口の余計な部分を取ると、最初の写真のようになります。

 

ざっくりですが、これが鋳込みの手法です。

この型の作り方、ネットで検索してもどこにも載っていなくて
先生が慣れているからどうにかなったものの、苦労しました。

ので、今度余力があるときに型の作り方を説明できればなあって。
主に自分用の制作メモなんですけどね。

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