アクセサリ・陶磁器・雑貨の手作りユニット

うたかたファクトリー

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練込磁器ができるまで その6:本焼き準備(完結編)

さて、前回までに素焼き準備をして
窯にいれたお皿ですが、素焼きから上がってきました。

と、いうことは。

私の最も嫌いな……ヤスリがけでございます。
単純作業なのに割る可能性が高い。
高価なスポンジヤスリがガンガン減るのがストレス。

気を取り直して。

まず、メッシュヤスリで内側の布目、
外側のなめし革の痕を消していきます。

S

磁土は陶土に比べて焼き上がり時点でかなり
硬いので、とにかく凹凸が消えません。

ガッツリゴシゴシやりたいのですが、
硬くても薄いので
力を入れすぎると案の定割れます。怖いです。

ある程度削ったら刷毛で粉を落として、
様子を見てまた削って……

練り込みじゃなければ削りカスは
スポンジでぬぐって消したいのですが、
練り込みの場合は模様の間に水が入って脆くなるので
刷毛でこすったほうがトラブルが無いです。

と、練り込みの本をたくさん描いてらっしゃる
室伏先生がおっしゃるので、素直に従っています。

メッシュヤスリであらかた削ったら、
#320~600のスポンジヤスリでヤスリ傷を消して、
さらに#800~1000のスポンジヤスリで仕上げます。
要するに、計3回ヤスリがけをするわけですね。
かなり時間がかかります。1枚1時間くらいかな。

これがビフォーアフター。あまり写真では伝わらないですね……。
外側なのですが、なめし痕がきれいになっています。
模様もハッキリと出てきますね。

2014-07-30 19.32.31

2014-07-30 19.33.01

ちなみにスポンジヤスリというのはこういうのです。
スポンジに細かいヤスリが付いているので、
曲線でも綺麗に磨けるんですが、とにかく目がすぐ詰まる。
ガンガン減ります。お安いものではないんですが。

2014-07-30 21.12.14

 

ヤスリがけが終わったら、釉薬をかけます。

とはいえ、今回の色が濃すぎたので、
ひとつだけ透明釉薬をかけて
他は無釉薬で仕上げています。

2014-07-30 21.22.24

次回の酸化焼成の窯稼働が月曜日なので、
水曜には完成品が出てきます!
失敗作のテストですが。

長かった「練込磁器ができるまで」シリーズは
これにて完結です。長い間ありがとうございました。

完成報告がなければ……お察しください。

練り込み陶芸で新しい試み

練り込みで、新しい試みをしてみました。

模様の作り方

今までは単にストライプを歪めただけの
いわゆる板目に沿って材をとった風の
模様でした。
※参考: 木目風模様を作る

今回はよりリアルに木目っぽさを表現したくて
模様の作り方を変えてみました。
まだ素焼き後の写真しかなくて
わかりづらいのですが……

2014-07-26 18.30.51-1

(大げさにコントラストを強くしています)

色もいい感じにできたし、
焼き上がりが非常に楽しみな作品です。

たたらの厚さ

今まで3mmのものを叩いて
2mm強にしていたのですが、
丈夫な磁器とはいえ
焼き上がりがどうも心もとなく
使う人のことを考えても
もう少ししっかりしていたほうがいいかな、と。

そこで、今回は4mmのたたらにしてみました。
これでうまく透けるようなら、今後4mmにしてみます。

 

練り込みも始めたばかりなのと
資料が少ないので、まだ試行錯誤中です。

いつか安定した作品を作れるようになりたい。

練り込み薔薇の小椀(テスト焼き)

以前ヤスリがけの様子をお伝えした
薔薇の小椀ですが、
また若干失敗したものが
テストとして焼きあがったのでご紹介。
透明釉で仕上げています。

2014-08-05 07.03.18

藤色から白のグラデーションなんですが
今までで一番ステキな色が出せたと自負しています。

紫の顔料は教室にないので、
海碧とピンクを1:3程度で混色しています。

磁土は白いので本当に少しだけ
顔料を混ぜても濃い色がつきがちなので
この淡い・繊細な色使いを出したくて
一生懸命調整しました。

形も、自作の石膏型のおかげで
面白い表情が出ました。

2014-06-05 21.19.07-1

こちらも透光性のある磁土を使っていますので
光に透けます。(白色灯なので赤く写っています)

2014-08-05 07.07.54

 

普段の木目調と違い、
失透磁土をいれていないのですが
繊細なグラデーションが楽しめます。

 

これもたくさん作りましたが、
窯いっぱいに作品が溜まってから
一気に焼きます。そしたらまたご紹介しますね。

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