アクセサリ・陶磁器・雑貨の手作りユニット

うたかたファクトリー

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磁土練込のピンク木目皿

ここのところは磁土練込にハマっています。
特にオリジナリティを出せているのが、木目シリーズかなと思っています。

通常は、このように普通の木目調のお皿なんですが、

練込木目皿(ピンク)

ちょっと特殊な透光性のある磁土を使っているので、光にかざすと透けるんです。

練込木目皿(ピンク)

磁土木目調皿

特に印を捺した部分は、薄いのでとてもよく透けてキレイです。

普通に使っている時と、光にかざした時、
ふたつの表情が楽しめます。

実はこの粘土、通っている教室にはないので、
自腹で20kg購入しました。
試作品だけで5kgは使ってしまいましたが……

これから商品にできるものをたくさん作っていく予定です。

素焼き上がり・ヤスリがけ

素焼きからあがったお皿たちをヤスリがけしました。

先述の通り、面倒くさがりの私はこの作業が苦手で苦手で
つい溜め込んでしまいました。

それがこちら。

大量のお皿

 

どうすんのマジでこれ。ってなりました。
ヤスリがけの手間もそうなんですが、焼成費が……

ともかく、磁土練込は基本的に3回ヤスリがけします。
まずメッシュヤスリ、次に600番、最後に1200番。
ふつうの粘土よりキメが細かいんですね。あと、模様を綺麗に出すため。
さらに面倒くさいという。

3mm弱ととても薄く、素焼き後の時点では脆いので、慎重に。

スポンジヤスリを使います。
このスポンジヤスリもなかなかお高くて、減るたびにストレスです。

 

でも、見てください。近くで見ると本焼き前でもこんなにきれいなんですよ。
こちらが木目(四角い大きい皿)。トルコとらくだ色、それに失透磁土です。

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そしてこちらが薔薇(小さくて深い碗)。藤色のグラデーションです。

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うっすらとした模様、写真で伝わるでしょうか。

本焼きすると、とても丈夫になってハッキリとした模様が出てきます。
テスト的にそれぞれ1~2枚焼いてみる予定です。来月中旬予定。

うまく焼けますように。

練込に苦戦(練込磁器ができるまで その1:準備)

先日新しい作品に手を付けたのですが、
もうなんか、とんでもなく混色に苦戦しました……

元々は「練込磁器ができるまで」という
シリーズを展開したかったので、
順を追って説明しますね。
失敗したらそこで終了なので、完結するかは分かりません。

かなり長いので、興味がある方だけどうぞ。
果たして誰か読んでくれるんでしょうか。

準備:掃除

まずはこれでもかってくらい掃除します。
これ、かなり大事なんです。

陶土と共通の道具もたくさんあるのですが、
実は陶土に含まれる鉄分が磁土には天敵。
焼き上がりに黒い点が出てしまうんですね。

だから、徹底的に掃除します。
机なんかは5回以上、拭いて雑巾を洗って、
という手順を繰り返してます。
はかりや霧吹きなんかも念入りに洗います。

分量計算

きれいな模様を作るために必須の分量計算。
焼き上がりまで最終的な色がわからないので難しいんです。

どの色土をどのくらい使うのか。
必要な土はどのくらいなのか。
色土に何%顔料を混ぜるのか。
前もって計算します。

磁土に混ぜる顔料は、1%~2%くらいでかなりシビア。
予めテストピースを作って色の確認をしてあるので、
それを参考に計算します。

結果として必要な顔料を小数点以下まで計算、
それに使う土も同様です。

頭が悪いので、内割で計算するのは結構骨が折れます。
この日は(だらだらおしゃべりしながらですが)30分ほどかかりました。

水分調整

やっと土を触ります。
計算に則って計量した磁土を、かなり柔らかくします。
練込は柔らかくしておかないと作陶の最終段階で失敗してしまうんです。

保存袋から出したばかりの磁土は硬いので、
水分調整をします。
目安としては、クリームチーズくらいに。
非常にわかりにくい写真はこちらです。

水分調整前 → 水分調整前

私は練込作陶の中で2番目に嫌いな作業です……。
単純で面白くない上にすごく時間がかかる。
(ちなみに1番嫌いなのはヤスリがけです)

これ、磁土を扱っている方にとっては考えられない方法なんですが
「小さくちぎって霧吹きをかけてまとめる」
これを1ブロックにつき4~5回繰り返します。

水分調整

実際、磁土専門の私の先生は、最初半信半疑の目で見ていました。

一度に水分調整ができる粘土は500gが限度です。
色ごとに4ブロックはあるので、都合5回以上やります。
2kgで軽く1時間以上かかっています。

色土を作る

計算した分量に従って、色土を作っていきます。

粉末の顔料をいちいち混ぜていくと均等に混ざらないし大変なので、
「カラーベース」というものを事前に作ってあります。
顔料と磁土を半々に混ぜてあるもので、50%の色土です。

これを小数点以下第一位まで測れるデジタルスケールで測っておいて
先ほどの磁土に混ぜていきます。

2014-07-09 19.00.11

ちなみに背景の左がデジタルスケール、
右がテストピースとカラーベース各色です。

ここで大失敗! まあ計算段階で間違えてはいました。
明らかにカラーベースが多すぎるとは思いましたが、
できた色土がとてもじゃないけど濃すぎる。

結局、計算も計量も水の泡となって、慌てて磁土を足しました。
また「この色土は何%なのか」の計算し直しです……。

 

この日の作業はタイムオーバーにてここで終了。
半ば心が折れかけました。
色土が1色しかできていないのに、3時間半。
まったくもって非生産的な1日でした。

次回に続きます

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