アクセサリ・陶磁器・雑貨の手作りユニット
先日、新しく波型の石膏型を作成しました。
全体は丸いボウル型だけど、底だけ四角に面取りしたもの。
さらに全体に細い溝を刻みました。
この石膏型を、やっと練込で使うことが出来ました。
(一週間、水分を抜く必要があるのです)
まだ素焼き前の生土の状態なので、模様はわかりづらいですが……
トルコと茶色の木目調です。
底の四角に対し、上部の四角は45度ひねってあります。
波型の溝と相まって、繊細な雰囲気の作品に仕上がりました。
2kgほどの磁土を使って、6個は綺麗にとれました。
サイズは焼き上がりで15cm角程度でしょうか。
サラダなんかを入れたら素敵だと思います。
主に練込・板作りに使う石膏型の制作風景の写真を撮ってみたので
作り方というか、私なりの制作工程をご紹介したいと思います。
まず、ろくろなどを用いて凹型の原型を作ります。
そこに石膏を流し込んで……
原型から取り出します。
底に当たる部分を平らに削ったら
削るための、アタリの線を鉛筆でひきます。
あとはひたすら、アタリに沿って削ります。
水分が多いほうが削りやすいので、
生乾きの状態でやるか、固まっている場合は
水分をよく含ませてから荒削りします。
彫刻刀などを使う方もいらっしゃるようですが
私は男らしく切り出し刀一本で削り出します。
あとは水につけながら耐水ペーパーで滑らかに。
で、できたのがこちらの石膏型。
あとは使いやすいように足をつけたら完成です!
石膏は水分を吸うので、粘土をかぶせたときに
粘土の水分を吸ってくれて粘土が固くなるんですね。
だから、使うまでに1週間、乾かす必要があります。
早くこの石膏型を使って作品を作りたいです。
作品ができたら、またご紹介しますね!
スライスしたたたらをきれいにしたら、やっと成形です。
手ろくろの上に用意した石膏型の上にたたらを置いて
押し付けて形を作っていきます。
私の作る器の形の特長は
この石膏型によるところが大きいです。
練込の本をたくさん書かれている
室伏英治先生の影響ではあるのですが。
(ここまで本の紹介をしていなかったのが考えられない)
押し付けたたたらの形をよりはっきりさせるために
なめし革で表面をなぞります。
乾かす前に、ハンコを捺しておきます。
この時点でこんなに色が見えているのは、
完全に焼いたら濃すぎるパターンです……
しかも木目ももう少し細かくしたかった。
練込は難しいですね。
普通の陶土での板作りでは、石膏型が水を吸って
きちんと形になるのですが
磁土は腰が弱くてこのまま型を外すと形が崩れてしまいます。
そこで、企業秘密ばりの方法をとります。
まあそんなに大したことではないので紹介してしまいますが
普通ありえません。
石膏型にかぶせたまま、ドライヤーで乾かします。
※ この方法はまだ成功が確立していません。
絶対に真似しないでください。→ 8/7追記: セーフでした。きちんと焼けましたよ。
これは先生と徹夜ぎみで作業しているときに
ハイテンションで思いついた方法。
このまま買い物に行って帰ってきたら
真っ白になっていて大笑いしたのはいい思い出です。
石膏型にかぶせたままの乾いたたたらに
小さな板をかぶせ、ひっくり返します。
そのまま石膏型を引き抜くと……
成形完了です!
次は素焼き前の仕上げ作業。
よろしかったらまたご覧ください。